LOST LOVE ~影恋~



『…うまっ!』

「よかったよかった。」


2人で囲むチャーハン。





一応悠雅と吏玖の分も作っておいた。









『……阿実は料理もできるんやなぁ。』


「……料理も?」


『いや、今19やろ?一人暮らししてたんやっけ?』


「……うーん、北区に住んでた時はおばあちゃんと2人だったからご飯は私が作ってたよ?こっちきてからはほぼ外食とか買ったりだったけどね。」



『……そうなんや。』




「……うち親がずっと海外で仕事してて私全然覚えてないんだよね。」




私が言うと、




『……なら、ばあちゃん心配やんな?ここにおったら会えへんやろ。』







将希はいつもふざけてるけど、


いつもなんだかんだ優しい。



「……ううん、おばあちゃんも去年死んじゃったから。」





そろそろお墓参り行かないとな、



付け足すと、





『……ずっとここにおったらいいやん。』







将希は本当に優しいね。







『…悠雅も喜ぶで?ま、俺もやけど。』








なんて言うから、







私の顔は緩みっぱなしだったと思う。