『まじか!ほんなら、隣の方が色々揃ってんで?』 確かに、悠雅の部屋は包丁どころか皿もない。 いつも悠雅は缶コーヒーだから使わないんだろうけど。 『今日は悠雅も吏玖もおらへんし、俺も手伝おか?』 あれから将希は悠雅の事を龍とは呼ばなくなった。 紛らわしいとか言って、 仕事の人とかは龍さんらしいけど、 家では悠雅って呼んでる。 そしてなにやら張り切っている。 必要なものだけ持って、 後は冷蔵庫にしまっていると、 『…何作るん?俺、リクエストしたろか?』 「……あ、うん、どうぞ?」