LOST LOVE ~影恋~



だから言ったでしょ。






その声は、





ついさっき聞いた声。











「……吏玖。」









「吏玖くんっ?!」


「なんでいるの!?」






2人の女が吏玖の登場に驚く。





もう1人は電話をしていて気づいてない。












『……立てる?』




私の傍にきてしゃがむと、素っ気なく言う。










「ねぇっ、ユウスケ達近くにいるからすぐ来るって、」






電話をしていた女も吏玖に気づく。












吏玖は女達に目もくれず、私の服に着いた砂をはらう。
















「泉ー、好きにしていい女ってどこー?」










呑気な声が公園に響く。