「……壱月、私はどうすればいいの?」
「……翔さんが、」
バン!!
「壱月っ!」
以前、龍騎が溜まってた廃ビルの一室に、
切羽詰まった声が響く。
「……ぁ、すいません。」
私を見て謝ったのは、
聞かれたらマズイ事だったのだろう。
「……阿実さん、昨日俺らもリュウを見つけたんです。でも、俺らでどうにかなる相手じゃなかった。」
悔しそうに話す壱月から目が離せない。
「……そいつが頭はってるチームができてて、まだ……阿実さんを探してるんすよ。」
壱月の隣で話すのは、見た事あるから元龍騎のメンバーだろう。
「……目的は私なんでしょ?」
プツンと、
何かが切れた音がした。
『…………やっぱりここだったか。』
