「絶対そっちで寝てよね!?」
『…………はいはい。』
バカでかいソファーでタオルケットを掛けながら言う私に、
呆れた顔のリュウ。
さっきまでの恐怖はどこにいったのやら、
とでも言いたそうだ。
勢いで来てしまったものの、
気まずい、
気まずすぎる。
しかもリュウの部屋。
憎むべき男なのかもしれないのだ。
『…………てか出かけるけど…』
「……え?今から?」
夜の8時を過ぎたところ。
飲みにでも行くのかな。
「……なら、私帰るよ?」
『……あ?』
チッと舌打ちしたかと思えば、私を置いて出ていってしまう。
(行っちゃったし……)
てか鍵持ってっちゃってない?!
帰れないじゃん。
