ーーーーーーーザザーーン よく、翔と来てた海。 何かあると連れてきてくれた。 だって色んな事忘れられるから。 砂浜に座ると、梅雨のせいかしっとり湿っている。 「…………翔、」 誰もいない砂浜。 のはずだった。 鼻を掠める微かなニオイ。 ゆっくり振り返ると、 白い煙が見えた。