ーーーー俺の女だけど
『…龍さん、お久しぶりです。』
すくっと立ち上がると、
悠雅に頭を下げる。
『…悠典(ゆうすけ)、その呼び方やめろっつっただろ。』
悠雅の威圧するような声に周りがザワつく。
『…悠雅さん、申し訳なかったっす。』
頭を下げたままの悠典。
『おー悠典、もう行けるんか?』
ピリッとした空気に気がついたのか、将希が割って入る。
『いつでも出れます。』
そう言うと、
私にも軽く会釈をしていなくなった。
「…悠雅?」
『……お前は俺の後ろ乗れ。』
私の手を引くと、
すぐそこにあるバイクのヘルメットを私に渡す。
吏玖が車に乗り込むと、
一斉にみんなもバイクに跨った。
