LOST LOVE ~影恋~



「…ねぇ、ここどこ。」





マンションの下に来た迎えの車に、将希と悠雅と乗り込むと、






街の海側に位置するある大きな倉庫へと着く。






『降りるぞ。』






助手席の将希と、私の隣に乗っていた悠雅がドアを開ける。









クラクラしたのは、暑さだけじゃない。








倉庫の前の開けた場所に無数に停められたバイク。








そのバイクからエンジン音と曲が爆音で鳴り響く。









なかなか車から出られずにいると、







『阿実、橘と龍騎の溜まり場の倉庫行ってたんちゃうの?』