『……名刺?』
「うん、タバコのとこに入ってたよ。」
『……へぇ、珍しい事もあるんやな。』
あいつが飲み屋で名刺なんかもろてんの見た事ないわ、
そう続ける将希。
「…てか、吏玖のプレゼント何にするの?」
なんとなく、この話を終わりにしたくて。
『……ん?あぁ、あいつ数珠欲しがってたんよ、俺もしよるけど。』
将希の腕には、けっこうゴツめの数珠。
「…へぇ、吏玖なんも付けてないもんね。」
石を選んで作れるところへ行って、吏玖のオーダーメイド数珠を作る。
『……阿実のも買ったろか?』
返事も聞かずに、
恋愛運が上がる石で私のも作ってた。
