LOST LOVE ~影恋~




『いや、…俺の知り合いや。』




言おうとした言葉を飲み込んで、そう答える。






冷たい声に、ゆっくりと顔をあげ息を呑む。













そこにいたのは、







私を見下ろしていたのは、








漆黒のスーツをちょっとだけ着崩した、


切れ長の目は冷酷なまでに冷たい、




恐ろしく整った顔は人形みたいで、




まさに闇のような男。










(……リュウ)

















頭が回らない中で、









じわりと憎しみが芽生えた気がした。