(本編のネタバレを含みます。ご注意ください。)












『あの夏の続きを、今』を読んで頂き、ありがとうございました。



私にとって初めての作品であるこの作品を書き初めたのは3年前のことです。


しかし、途中で何度も挫折したり、あの場面の設定はやっぱりああした方がいい、こうした方がいいと設定の改変や修正を何度も何度も重ね、それに合わせてタイトルも3回ほど変わり、そして気付けば、作品の中で主人公の「志帆」が過ごした時間と同じ、3年という時間が経ってしまいました。


それでも30万字という長い作品を最後まで書き終え、完結してきちんと公開できる形になったことで一安心しています。



さて、最後まで読んだ方はお気付きかもしれませんが、この作品には、まだ回収し切れていない伏線がいくつかあります。





「松本先輩」が話していた、「好きな人」について。


最後に少しだけ登場した「舞先輩」の抱える、複雑な過去について。


そして、シオリ先輩の話していた、この二人の抱える想いと、過去の出来事。





「志帆」の知らないこれらの謎については、私の中では既に「松本先輩」と「舞先輩」の物語を思い描いており、別の一つの作品として書いていくことを予定しています。


また、その作品を執筆するにあたり、この作品に細かな加筆修正をさせて頂くこともあるかもしれません。


しかし、この作品を完成させるまでにかかった時間から分かる通り、それには膨大な時間が必要となります。


元々作品を書くのに割ける時間もそれほど多くはないため、「もう一つの作品」を皆様の元に届けることを、ここで約束することは残念ながらできません。


なので、もしも私が今後、「もう一つの作品」を届けることを諦めざるを得なくなった時。その時は、読者様の想像に委ねる形にしたいと思います。


皆様が忘れた頃にひっそりと完成しているかもしれない「もう一つの作品」も、あくまで私自身の中での結論であり、「正解」ではない。読む人の数だけ、答えがある。


無責任と思われる方もいるかもしれませんが、今の自分にはこうすることしかできないことをお許しください。







最後に、改めて、最後までこの作品を読んで頂き、本当にありがとうございました。






2020.8.20 Shinju.