「眼帯まじできもい」
「なんであいつ生きてんの?」
月日が経つ中で
周りは何も変わらない。
きっと私も。
彼と出会い忘れかけていた
記憶がふと蘇る。
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「染谷の目青くてきもーい」
「病気なの?」
「染谷さんちの…ほらあの子、見えるらしいわよ」
全ての始まりは私のせい。
小学一年生のとき、
「〇〇ちゃん、後ろにお婆ちゃんがいてね…心配してるよ」
その子のお婆ちゃんにどうしても伝えてくれと
お願いされたその願いを私は果たすと
その子は泣き出した。
「おばあちゃん…っ、うう…、」
私は人助けのつもりだった。
その後職員室に呼ばれると
私の母とその子の母がいた。
_____パンッ
職員室に響き渡ったのは
何かが弾けるような音だけで
一瞬にして私の視界には
一面の床だけが映っていた。
「あの子は…、あなたが余計な事言ったりするからっ…!あなたのせいであの子が…おかしく…う、うわぁぁぁ…っ、」
その子の母は泣き崩れて
私を叩いた事に対して
怒ろうとした母や先生すら
言葉を失っていた。
何があったのか
私は直ぐに理解出来ずにいたけど
“してはいけないことをした”
ことに、間違いないのは確かだった。
次の日からその子は学校には来なかった。
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その日から私は決めたの
この目で見えたものには関わらないと
眼帯を外さないと___

