「眼帯まじできもい」

「なんであいつ生きてんの?」


月日が経つ中で

周りは何も変わらない。

きっと私も。



彼と出会い忘れかけていた

記憶がふと蘇る。

_____


「染谷の目青くてきもーい」

「病気なの?」

「染谷さんちの…ほらあの子、見えるらしいわよ」



全ての始まりは私のせい。



小学一年生のとき、


「〇〇ちゃん、後ろにお婆ちゃんがいてね…心配してるよ」

その子のお婆ちゃんにどうしても伝えてくれと

お願いされたその願いを私は果たすと

その子は泣き出した。

「おばあちゃん…っ、うう…、」

私は人助けのつもりだった。

その後職員室に呼ばれると

私の母とその子の母がいた。

_____パンッ

職員室に響き渡ったのは

何かが弾けるような音だけで

一瞬にして私の視界には

一面の床だけが映っていた。

「あの子は…、あなたが余計な事言ったりするからっ…!あなたのせいであの子が…おかしく…う、うわぁぁぁ…っ、」

その子の母は泣き崩れて

私を叩いた事に対して

怒ろうとした母や先生すら

言葉を失っていた。


何があったのか

私は直ぐに理解出来ずにいたけど

“してはいけないことをした”

ことに、間違いないのは確かだった。


次の日からその子は学校には来なかった。


______





その日から私は決めたの

この目で見えたものには関わらないと

眼帯を外さないと___