_____ピンポーン
「ご苦労です、」
私の荷物が運ばれてくる。
せっせと一人ダンボールから出した
家具を組み立てていた。
「んーっ、やっと終わった…」
ふと時間を見ると
20時を回っていた。
…お風呂入ろう
お風呂へ向かい
洗面所で眼帯を取る
服を脱ぎながら
ふと彼のことが頭に浮かんだ。
私が男で幽霊になったなら
絶対女のお風呂なんて覗くのになぁ
…もしかして私の胸がペタンコだから…!?
そんな事を思いながら
シャワーを済ませ、お風呂を出る。
洗面所には彼がいた。
「わっ、ごめんなさ…そういうつもりじゃ、っ」
そう言って彼は頬を紅く染め
どこかへと消えた。
何となく自分の胸に目を落とし
現実を確かめたが勝ち誇った気分だった。
彼の事を怖いとは思わない
興味がないと言えば嘘になるかもしれない
でも何より
“関わりたくない”___
その気持ちに勝るものは無かった。

