家へと帰る道を

眼帯を外し歩く。

普段と変わらない景色をみて

彼がもしまたこの世界に来たとしたなら

私が見つけてあげなくちゃいけないのに

私しか彼を守れないのに

私が守りたい


そんな事彼に伝えたら

“真凛さん、真凛さん”

って彼はヘラっとはにかんで笑うだろう。

あの笑顔が愛おしくて

薄れていく思い出の中の彼だけを

何度も何度も思い出した。