ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~

「初めて自分の気持ちに気付かれて、自分のしてることが正しかったのか?確かめたくなったのかもしれない。忘れて、蓮見ちゃん」


そう言い、タクはグラスを磨き始める。


「正しいか?なんて他人に聞いても、答えなんて出ないと思います」


人それぞれ、価値観は違うわけだし。


「なら、答えはどこにあるんだろうね?」


タクは手元に視線を向けたまま、尋ねる。


「これは、あたしの考えですけど・・・」

「うん。蓮見ちゃんの考えは?」

「本人に自分がして来たことを話した時、その人が心から自分に笑ってくれるかだと思います」


答えを知るにも、あたしは勇気が必要だと思う。

だって、その人の為を想ってしたことでも、その人にとっては迷惑なこともあるから・・・