「そうじゃなくて、うちの親父も蓮見の親父も警察官だろ?」

「うん」

「そんな自分の子供が、警察の御厄介になるような連中と仲良くするのを、快く思う奴なんて居ねぇだろ?」


そんな風に決めつけられても、あたしにはわからない。

あたしは、お父さんじゃない。

だから、お父さんの気持ちを100%理解するのなんて無理な話だ。


「わかんないけど、そんなヤバい人たちなの?」

「ヤバいってわけじゃないけど、少しヤンチャが過ぎる時もあるかなぁ?」

「ヤンチャで、終わればいいけどなぁ。千郷。親父に今日のことバレたら、お前相当怒られるだろうから覚悟だけはしとけよ」

「なんで、あたしだけ?!」

「蓮見のこと連れて来たのは、お前なんだから当たり前だろ」


兄妹で喧嘩を始めたので、あたしはそれ以上2人に聞くことはなかった。