ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~

そして処置が終わり、足早に処置室を出る。


「蓮見!!」


聞き覚えのある声に足を止めると、そこには千郷や晃一。

壱也にハル、阿須加の姿まである。

痛々しい姿のあたしに、千郷は顔を歪める。


「誰にやられた?」


いつもより低い晃一の声に、空気がピリッとする。


「知らない、おばさん」

「そっか。警察には?」


晃一の言葉に首を振ろうとしたが、その前に壱也が口を開く。


「晃一さん。警察には、ちょっと」


都合が悪そうに言う壱也に、晃一は不信そうな瞳を向ける。


「どう言う意味だ?」

「その、彼女に怪我をさせた相手なんですけど・・・ひかりの母親なんです」


え?


「ひかりのお母さんが、なんで蓮見にこんなことするの?意味わかんないよ」


動揺している千郷が、壱也に詰め寄る。