ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~

酷い痛みに襲われ、その場に倒れ込みそうになる。

そんなあたしのことを、壱哉が支えてくれた。


「大丈夫か?」


どう見ても、今のあたしは大丈夫ではない。

痛みのせいで、意識が朦朧とさえしてくる。


「コイツのことは、俺が病院に連れて行きます。だから、おばさんはとりあえず帰ってください」


相手は動揺しながらも頷き、その場から立ち去る。

そしてあたしは壱也に支えられながら、病院へと向かった。


「折れてはいないが、酷い目に遭ったね」


同情するように、顔を歪める医師。

口を動かさないで、手を動かしてよ。

そんなことを思いながら、早く処置が終わるのを待った。