ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~

「この子がイケないのよ!!」


仲裁に入った人間に、目の前の女は言い訳を口にする。

そんな茶番、あたしにはどうでも良い。

あたしは痛む体に力を込め、立ち上がる。


「あたしは何もしていない。そっちが、いきなり殴って来たんでしょ。完璧な傷害罪よ」

「お前・・・」


視線を感じ、あたしは声の主に視線を送る。


そして視線の先には、壱也がいた。


「知り合いなの?壱也くん」


相手は、壱也に尋ねる。


「同じ学校の奴です」

「同じ学校?」


信じられないとでも言うように、相手はあたしのこと見る。

それもそのはず、まさか自分の子と同じ学校に居るなんて、これっぽっちもこの女は想像すらしてなかっただろう。