ミラートリック～キミの優しすぎる愛に溺れる～

「・・・答え合わせをしなきゃ、答えはわからないってことか」


独り言のように、タクはそんな言葉を零す。


「あの、あたしも聞いていいですか？」

「うん？」

「誰かを守るために、他人のことを傷つけても許せますか？」


なぜ、タクにそんなことを聞いてしまったのか？

あたし自身も、よくわからない。

不意に零れた、あたしの問いにタクは小さな笑みを浮かべた。


「それこそ、相手に答え合わせをしたら良いんじゃない？蓮見ちゃんのことを想ってくれる人なら、許してくれると俺は思うけど」

「タクさんは、味方になってくれます？タクさんの大事な人たちを、あたしが傷付けた時」

「どうだろう？だけど綾野や千郷が蓮見ちゃんの味方をするなら、蓮見ちゃんの肩を持つかもしれない」


そう言うと、タクはあたしに笑みを向けた。