そして、頭を切り替えて、依頼について、考え始めた。

今の季節と外の気温の状態。日照時間や森の状況、そして採取に最適な条件・・・。

パピル草の採取に向いているのは夕方。

それに・・・どれだけ採取できるだろう・・・。
今朝の森の様子を見るかぎり、あまり数はなかったように思う・・・。

それにパピル草は薬効を維持するため、特殊な下処理を行卯必要があるし・・・・。。

その時間を考えると・・・・・・。

頭の中でストーリを描いた結果・・・依頼は可能。
ただし、条件次第で事が進むだけに、バルドの言う条件は少々変更が必要だった。

「バルドさん、今日中に採取して、明日その量を納品するのは難しいと思います。でも・・条件次第では可能だと思いますよ・・・」

ユリアは早速交渉を始めた。

「ご存知の通り、パピル草はこの時期は特に採取する出来る量が少ないですよね。それに、季節を問わず、パピル草は採取後に下処理をしないと使い物にならない。量と処理に必要な時間計算すると、お届けできる量はその半分が現実的と思います。」

「やっぱり、ユリアちゃんでもそう思うかい?」
「ええ、今朝森に行った時に、あまり見なかったから・・。」
「そうだよね。時期を考えると難しいよね、やっぱり・・・。」

バルドはユリアの話を聞きながら、腕を組んで考え始めた。

商売上手のバルドのことだ。

ここに来るまで、既に何件か薬剤師に声をかけてきたことは、想像できることだ。

その上でここに来た・・。というのが本音だろう。

引き受けてくれる人がいないということは、それだけ条件が厳しいということも意味しているわけで・・・。