ユリアはドキドキする気持ちを抑えながら、その手紙を受けとり・・・。
そしてその手紙を読み出した。

『元王立治療院医官長 ファルカス殿

第三王子暗殺未遂が発生したため、貴殿の開発した例の薬を使用した。
しかし、治療効果が中途半端で、王子の命は依然として危機的状況ガ続いている。
大抵の毒物には効果のある『例の薬』が効いているが不十分である。

それから考えられることは、王立治療院で判明していない毒物、
――――貴殿が退官前に危惧していた『未知なるモノ』の可能性が大きいと判断する。

貴殿が極秘に研究していた例の治療方法が必要と判断する。
ついては治療方法とその処方薬について、伝授していただきたく、
私の独断ではあるが、協力を要請した。

大至急、登城されたし・・。

王室治療院 第三王子付き医官 キエル・ルーアン』


『第三王子 暗殺未遂』『元王室治療院 医官長』『極秘に研究していた治療方法と処方薬』

手紙に記された内容、単語。

どれも驚きのものではあった・・・。