「う……っ、ふえ…」 嗚咽が漏れて、体の力が抜けて 膝が折れそうになったときだった。 「梓!!!」 切羽詰まった声で、私の名前が呼ばれた。 「……っ」 後ろを見なくてもわかる。 息づかいが荒い。 走ってきてくれたんだね。 私は呼吸を整えて、ゆっくり振り返る。 泣くな。 泣くな。 「ゆづくん」 …笑え、私。 震える口角を無理矢理上げて、ゆづくんの名前を呼んだ。 ゆづくんは私を見て、目を見開く。 もう、泣いてるって思ってたんでしょ。