「いやいや、こっちも楽しかったよ」 お姉さんは笑顔で続ける。 「次は、メイド服じゃなくてウェディングドレス姿を見せてくれると嬉しいな」 「……ハイ?」 お姉さんは、ばっちんとウィンクをしてみせる。 「もち、ゆづの隣でな!」 「あああ!?」 「お、お姉さ…それって……!!!」 おほほと笑ってお店の奥へ戻っていってしまったお姉さん。 「……」 「………」 残された私たちは、何も言うことができずに沈黙を続けていた。