帰り道、誠太のことを気にしながらケータイを開くと、知らない番号でメールが。 《篤だよ、届いてる?》 そういえば、いつの間にか雨は止んで空には薄い月が浮かんでいる。 《千夏です♪雨、大丈夫だった?》 傘を持たないであの雨のなか、帰ったんだもん。 もしかしたら、風邪引いちゃってたりしないかな…。 ヴー、ヴー 《楠篤》 ‥はや。 《うん、大丈夫。そっちは?》 《おかげさまで。待ち合わせにも間に合ったよ》 .