あの夏の君に、私は何度でも恋をする




「あー…。何やってるんだろう。」



陽亮は何も悪くないのに…。


陽亮が美波ちゃんといるのを見たら嫌で胸が痛くなった。


私、もしかして陽亮のこと…


「あ、危なーい!!」


考え込んでいるとそんな声が響いた。



声の方を見ると私に向かって何か飛んできた。

「え?」


やばい、避けられない!


体がすくみ動けずとっさに目をつぶる。


だめだ、当たる!


そう覚悟した瞬間、体が後ろに引かれた。


「きゃ…っ!」

パシッと何かが当たる音がしたのにいつまでも痛みが来なくて恐る恐る目を開けると


「大丈夫?」


「え…よ、うすけ…。なんで…。」


目の前に陽亮の顔があった。


「って、わぁ!」


私の体は陽亮の腕の中にスッポリと収まっていた。


慌てて離れる。


「ごめん、とっさに…。」


陽亮は少し申し訳なさそうに眉を下げて頭をかいた。

「それ…。」


「あぁ、あいつらこれ投げて遊んでたみたい。」


陽亮の手には新品のガムテープが握られていた。


「「すみませんでした!」」


ガムテープの犯人は1年生の男の子だったらしく謝りに来た。


「いや、私は全然…」


「お前ら、こんなん投げんなよ。女の子に当たって傷でもできたらどうすんだ!」


ドクンと胸が鳴った。


陽亮からガムテープを受け取ると男の子たちは戻って行った。


「ったく、危ねぇな。綾、怪我ない?」


ドキドキがおさまらない。


「綾?」


陽亮が心配してくれてるのに…。


「綾?どっか痛いの?」


陽亮の手が私の頭に乗った。


「だ、大丈夫!」


思わず1歩、後ずさってしまった。