けど、教室を出るには陽亮と美波ちゃんの側を通らないといけない。


仲良さそうにニコニコと話をしている2人にまた胸が痛んだ。


「お、綾!どこ行くの?」


こっそり後ろを通り過ぎようと思ったのに陽亮が声を掛けてきた。


美波ちゃんが陽亮の横にピッタリ着いて私をじっと見てきた。


モヤモヤが増えていく。


「…準備室。」


「なんか取りに行くの?手伝おうか?」


「大丈夫だから!」


そのまま教室を出た。