止まっていたはずの涙がまた溢れ出した。


わんわんと千夏と抱き合って子どもみたいに泣いた。


「ほ、ほらお前らもう泣きやめって!」


「お好み焼き焼いてやるからさ!」


なかなか泣き止まない私たちに陽亮と伊月があわあわとお好み焼きを焼き始めた。


泣き止んだ頃にはお好み焼きの美味しそうな香りがした。


ぐうぅぅぅ〜


「「…あ。」」


ソースの匂いにつられて私と千夏のお腹が盛大に鳴った。


陽亮と伊月がゲラゲラ声を出して笑う。



「もう!そんなに笑わないでよ!」


「そうだよ!ひどい!」


2人で頬を膨らまして怒るとまた笑われた。


「お前ら泣いたり怒ったり忙しいな!もう食おうぜ!」


陽亮が私の前に出来立てのお好み焼きを置いてくれる。


「ほら、半分こな。」


お皿の上には豚玉とシーフードの2種類が乗っている。


「ありがとう!」


「おう!」


陽亮が笑う。


お日様みたいなその笑顔にまたドキッとした。


私、初めて本物の友達が出来た。



その日食べたお好み焼きは今までで1番美味しかった。