私たちは移動も4人でいた。


「それでさぁ…」


陽亮と伊月が千夏の武勇伝を語っていた時


「きゃはははは!」


甲高い笑い声が聞こえてきた。


少し離れた前に茶色い髪の集団が歩いていた。

私がいた結子の隣にはミカがピッタリくっついていた。


その様子を少し複雑な気持ちで眺める。


私、昨日まであそこにいたのか…。


「綾?」


またぼーっとしてしまったらしく千夏に呼ばれる。


「あ、ごめんごめん!」


陽亮と伊月も突然立ち止まった私を心配そうに待っていてくれた。


「友達のとこ、行ってきていいよ?」


千夏がニッコリ笑って言ってた。


「あー、えっと…」


「あ!アヤじゃーん!」


周りの雑音をかき消すくらいの声が私を呼んだ。


「みんな…」


今朝別れたばかりなのにどんな風に接していたのかわからない。


「アヤのクラスどう??うちらのクラスね、大我くんと彰吾くんがいたんだ〜!イケメン2人と一緒なんだよ!いーでしょ〜♪」


キャッキャと結子の隣ではしゃぐミカ。


「え〜!羨ましいなぁ!」

とりあえず笑っておこうと思って適当に相づちを打っていた。


「アヤ」


結子が口を開き私の名前を呼んだ。


さっきまで騒いでいたミカも話すのをやめた。

いつもそう。

結子が話すとみんな結子に注目する。

今日はいつも以上にそうだ。


私がそっち側にいられるのか、もういらないのか。


たぶん結子はもう決めている。