よしっ。できた！
肉じゃがに味噌汁、サラダ、そして最後にアサリご飯！
って、作りすぎかな？
まいっか、引っ越してからの初料理だもんね。引っ越し祝いまだだったし。
昨日は、めんどくさくて、コンビニ弁当で済ませちゃったからな。
さっ。食べよーと。
「いっただきまーす。」
ん！自分で言うのもなんだけど、結構おいしいじゃん。
実家で、しっかり腕を磨いたて良かった。
味噌汁は...しっかり出汁きいてる。
私、料理人の才能あるかも！
その後、いっぱい作ったごはんたちをぺろりと平らげ、食休み。
プルルル　プルルル
「はいもしもし。」
「お母さん」
「彩香。どう一人暮らしは？」
「どうって。まぁ、快適ですな」
「そう。良かったじゃない。それはさておき、明日は入学式だね。行けなくてごめんね」
「ううん、いいよ。だって、忙しいんでしょ？」
「まぁね。近所の人どう？優しい人？」
「うーん。大家さんはいい人なんだけど、隣の人が...」
「隣の人が？」
「なんか怖いっていうか、目つき鋭いっていうか、とにかくやばい人！」
「なによ。やばい人って。大人の人？」
「いやー。同じ一人暮らしの高校生で不良っぽい。だってお酒とタバコがあったんだよ！」
「あらまぁ。物騒なところに住んだわね。カステラわたしたの？」
「うん。なんか、めっちゃ喜んでた。」
「やっぱり、持って行って良かったでしょ。意外とそのお隣さんいい人かもよ？」
「なんで？」
「カステラ好きに悪い人はいない！」
「......」
「なんか反応してよ。冷たい」
「ゴメン、ゴメン。そうなの？」
「うん。今度会ったら彩香から話しかけてみれば？」
「えぇー。無理無理無理無理ー。あの人と目を合わせて話すのとかキツイよ」
「でも、これから、お隣さんとして仲よくしていくんでしょ？その子名前なんて言うの？」
「紘だって」
「じゃあ。その紘君となんでもいいから話してみなさい。いいわね？」
「はい。わかったよ。じゃあもう遅いから切るね」
「わかった。明日からがんばってね。応援してるからね」
「うん。おやすみなさい」
「おやすみー」
あぁ...一人になっちゃった。結構一人暮らしって寂しいんだね。
紘も寂しいのかな？えっ、なんで、紘が出てくるんだろう。思い出したくないあいつが。
あぁっもう考えれば、考えるほどあいつが出てくる...
よし、もう忘れよう。
あぁー明日は、入学式だ。楽しみだなー。どんな子がいるんだろう？わくわくが止まらないよ！
もう、11時。今日は、早く寝なきゃ！
明日、遅刻したら大変だしね。
よーし。明日からの高校life楽しむぞ！