「先生!!!すみません」
先生にペコッと頭を下げて紫織はまた、廊下を走りはじめた。
「麻弥ぁぁぁぁ!!!」
先生の声は無視。
「はぁ……はぁ」
二階の教室から一階の保健室まで進む。
「大希!!!」
「よっ!!紫織」
保健室の扉を思い切り開く。紫織の目の前には、元気な大希が居た。
「……元気だし」
紫織は扉に寄り掛かりしゃがみこんだ。
「どしたよ」
大希が紫織に近づく。右足には包帯らしきものがまいてあった。
「大希、転んでたでしょ?」
紫織は立ち上がって大希のキズを見た。
「うるせぇな!!ちょこっと足が引っ掛かっただけだし」
強がる大希。
「あっそ(笑」
元気な大希を見て安心した紫織。紫織も思わず笑いだす。

