テディベア




紫織の席は窓側の一番後ろ。この席が大好きなんです。




(お!!大希だ)




グラウンドを見ていると大希のクラスが体育をしていた。ハードルを飛び越えてる。次は大希の番だ。




(大希!?頑張れ!!!)





「よぉい……スタート!!」





大希が走りだした。




一つ目、二つ目、三つ目。大希は順調にハードルを飛び越えている。




後一つ!!!




「あっ………」





思わず声に出てしまった。でも誰も気付いてない。




「大希……転けちゃった」




最後のハードルで大希の足がハードルに引っ掛かり転んでしまった。




キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン。




鐘の音と同時に教室を飛び出た紫織。   が!!!!




「麻弥!!お前、テスト直しやってけ!!」




先生の怒鳴り声が響いた。