「それはこっちのセリフだよ!!!!」 勢いよく紫織の胸ぐらを掴んだ。大希の目には薄らと涙が浮かんでいた。 「なにムキになってるの(笑」 笑いながら言ってる紫織だが、内心、凄く怖かった。大希のこんな姿を見たのは初めてだった。 「柏木先輩!!止めてください」 後輩が大希を止めにかかる。でもどんなに後輩が言おうと大希は紫織から手を放そうとしない。 「………っ」 やっと紫織から手を放した大希。