今日から私が通う高校は家から歩いて10分ぐらいのところ。


声が出せない私は、遠い学校だと危ないからと、近い学校にした。

そして、この学校にしたもう一つの理由は、同じ中学校から進学してくる子がいなかったから。



――(「調子乗ってんじゃないわよ!」
「お前は生きてる意味ないから。」)――


あの日々は本当に嫌な毎日だった。
今でも人を信じられなくなる時がある。

嫌だ...。何で思い出しちゃったんだろう。


「ハァ、ハァ、ハァ...」


いつの間にか涙で視界がぼやけてる。
呼吸も荒くなって、私は道の端にしゃがみ込んだ。


「ハァ...ハァ...ハァ...ハァ...」


今日入学式なのに。急がなきゃと思ってるのに呼吸が収まらない。