すると、温かい温もりに包まれた。 もしかして、抱きしめられてる? 「そんなに不安にさせてごめんな。」 そんなセリフなんてなかったのね……? 「悲しい思いをさせてごめんな。詩音。」 「詩音」という言葉に現実に戻される。 橘くんはアドリブでおかしくないようにしてくれただけなのに…… 何勝手に想像しちゃってんの? 「ありがとう。私も大好き。」 拍手と共に幕が降りた。 ハプニングも所々あったがなんとか成功した。