「橘くんは無くても私はあります。」
私の気持ちがどうかあなたに届きますように。
「俺に関わるなって言っただろ。」
橘くんがインターホン越しで怒鳴っている。
「どうして?どうして変わっちゃったの?」
あの日から急に変わってしまった橘くん。
どうして? 幼なじみでいることもクラスメートでいることを許してくれなかった。
「ねぇ、何があったの?」
「お前には関係ない。」
どうして…… 話してくれないの?
「じゃあ聞くけど話した所でお前に何ができる?」
「そんなの、話してくれなきゃわかんないじゃん。」
分かるわけないじゃん……