そして、病院について
大毅は処置室へと運ばれていった。



自動ドアから、あわてて看護師さんが出入りする。

しばらくして、処置室が静かになったころ。





「身内の方ですか?」


「いえ…」


「先生っ風村大毅の母です」

「お母さんですか。詳しいお話はあちらのお部屋でいたします」


「ムスコは。ムスコは大丈夫なんでしょうか」

「今は薬で眠っています。詳しいお話はあちらの方で」



「はい」




大毅のお母さんは不安そうにうなずいたあと
私の方を見て、顔色変えずに会釈をした。



「どうぞ、こちらへ」