彼、風村大毅は、いつから知っていたのでしょう。


自分の命に、タイムリミットがある。と、いうことを。



2年前、1年前。

いや、3年前から知っていたかも知れません。




私が、彼の病気に気付いたのは、私達が高校1年生になった年の夏。

その日は、雨が降っているのにとても暑くてじめじめとした、イヤな天気の日でした。





「あそこのカフェ入ろっ」


「そやな」





その日、天気予報では
降水確率15%で、雨が降らないことを願いつつ大毅との待ち合わせ場所に来たのですが、
大毅と合流するや否や、ゲリラ豪雨が降ってきて走ってカフェに入りました。




「っハァっハァっ」


「そんな息切れるくらい走った?笑」

「体力無いんじゃ。ほっとけ。笑」



「ご注文、お決まりでしたらお伺いいたします」


「メロンソーダ1つ」

「オレもメロンソーダ」