「あ」

ふと、友達さんは私を見ると、またもにこりと笑う。


「俺、岡本 秋(あき)。ゆづの相棒!! よろしくな~!!」


岡本、と名乗った彼は、ゆづくんのお友達なだけあって髪の色は金髪、首元や指にはゴツゴツとしたアクセサリーをしている。

なんともチャラい印象だった。

……本当に、どうしてこういう人達が同じクラスだったことに今まで気づかなかったのだろう、私。



「相棒でも何でもねえだろうが勝手なこと言ってんじゃねえカス!!」


……どっち!?

ゆづくんはそう岡本さんに言い放つも、岡本さんは慣れたように聞き流して私へ声をかけてくる。


「…で?」

「……『デ』??」


で、とは??

不適な笑みを浮かべてくる岡本さん。


「ゆづと何話してたの?」


ああ、屋上でゆづくんと何を話してたかってことですね?

ゆづくんがメイドさんをしているってことは隠さなきゃ!!


「あ、ゆづくんがメぐほぉ……ッ!!!!」


私が口を開いた途端、すかさずゆづくんの肘が私のお腹に重く入った。

痛い。


「ったく、てめえ…言わんこっちゃねえ!!」

「いたた……す、すみまへん……」


お、女の子の腹に肘鉄食らわすなんて……

なんて凶暴で素敵な筋肉なんや……!!(やはり末期)