梓は、自分のフォークに卵焼きを刺して、 それを俺に向けていた。 「あーん!」 「ん、」 そのまま無理矢理俺の口に突っ込むと。 そして、満足そうに笑ったのだった。 ―――きゅんっ 「っ!?」 んだ今の音はよォオオ!!! 「ゆづくん」 もしゃもしゃと口を動かしながら 頬に食べかすをつけながら 「だいしゅき」 俺がよく知る、あの笑顔は 子供になっても変わらなかった。