それから黙々と勉強を始めた私たち。

……だが。


「……ゆづくん」

「黙れ」

「黙んない」

「黙れ」

「ペン、止まってるよ?」

「……だまれ」


―――かわいいい!!


一人だけペン止まってるのに素直に聞けなくて固まってるゆづくん!!

かわ……いいっ!!!


「どれどれ??」


私が立ち上がり、ゆづくんの隣まで行って教科書を覗き混もうとすると。


「来んな! 見んな!!」

「そんなこと言わないで見せてみてよ~っ」


ふっと見ると、ノートはまだ真っ白だった。

んーと、教科は……ゆづくんも数学かあ。


「あ、これなら私教えられるよ?」

「てめえの力なんざ借りねえ!

このお節介野郎!!」

「えええ…」


ま、まさかそこまで言われるとは思ってなかったよゆづくん……