くすくすと笑っているひよりはさておき。


「お、岡本さん……なにかわからない問題ありませんか?」


気を取り直して、勉強モードへ切り替えなくちゃ!!


「わかる範囲でなら教えられます……!!」


ぐっと拳をつくってそう言うと。

ぱあっと輝かしい笑顔を浮かべた岡本さんは、私の隣に移動してきて数学の教科書を見せてきた。


「これ!! 教えてくださいあずちゃん様!!」


ははーっと頭を下げて教科書をみせてきた岡本さん。


「どれ、見せてみなされ!!」


そのノリに、つい楽しくなった私も合わせて答えた。

わからないという問題は、同じく数学。

しかしこれは、だいぶ初歩……。


「あ、岡本さん、実はこれは考え方を変えるとすごく簡単でですね……」


テーブルに教科書を置き、自分のノートに公式をすらすらと書く。

そして、まずはどうしてこの公式が成り立っているのかから説明を始めた。


「この、Aっていうのはつまり…」


―――バアンッ!!


「「「!!?」」」