担当しているのは中高生の英語。

今の成績をもっと上げたいって意気込んでいる子から親から無理やり通わされて渋々学ぶ子まで様々だ。


「ナオちゃん、ナオちゃん」


―――私の前にいる男子生徒はある意味、例外的だが。



「ナオちゃんじゃなくて、倉橋先生です」


「えー、ナオちゃんって倉橋先生って感じじゃないし」


目の前の彼は
屈託のない笑顔で返してきた。