初夏。

これから夏本番だと言うのに
教室に射し込んでくる日は鋭い。

冷房をつけたい勢いだが
社会人2ヶ月の私にはそんな権力はない。


今年の春に教育学部を卒業して
本当なら憧れの教壇に立ち
生徒と共に生徒の青春を過ごす新米教師になる予定だった。

しかし、少子化の為に
当然 教師の採用も少なくなり
切り札だった母校さえも不採用だった。


一般企業に就職するのも
やはり教職と言う憧れの仕事に
諦めがつかず塾講師として収まった。