そりゃあ複雑だよね

人が無視されてるのを知って、

話しかけたら無視されるっていう理不尽なルールを知って

良い思いをしているはずがない

「…ねえ、前原さん、1つ聞いても良い?」

木下君がたずねる

「どうぞ」

「もしかしてこれから僕…無視されるの?」

この質問を聞いて私は青ざめた

そうじゃん!

昨日私に話かけたから木下君が無視されちゃう!

それに亜由っていつも容赦ないから無視される確立高いよ!

「ううん、確かにそうね…」

そんな亜由は木下君のあの優しそうな目を見ながら考え込む

それを緊張しながら見つめる木下君と私

お願い、今回だけは許してやって…