毎回翔の言葉にドキドキしてしょうがない。





「はい、ついたよー」




思ってたよりもあっという間に過ぎていった時間。




『ありがとうございましたー!』




翔と一緒に車から降りる。
玄関の前に行くと、私は足を止めた。




「葉月?」




この扉を開けなければ行けないのに、手が動かない。




扉を開けたらどうなるんだろう?




「葉月、開けないの?」



『あ、開けるよ。』




全てが壊れるかもしれない、でも私はこの扉を開ける。




ガチャ。




この日から私の運命が変わった。




「葉月、おかえり。

何して…た、の、」





靴を脱いでいた私達の所に来た成さん。



「成兄、久しぶり!」



「翔、久しぶりだね?」




成さん。今何を思ってるのかな?
すごく怖いよ。




そのままリビングに上がって3人で話し始めた。




『今日撮影で翔と一緒だったから。
成さんと話したら会いたいって。』




「そうだったんだ。
撮影があったなんて知らなかったよ」




『言わなくて、ごめんね。』




私と成さんを不思議な目で見てくる翔。