『一緒に来てくれないか?』


『…私も?』


『ああ、俺だけしか残らない人生はダメか?』


そう聞かれ、私は首を横に振った。


『付いて行く』


翼くんが居てくれたから、私は今、本当の意味で生きることができるようになった。


翼くんが私の居場所で、翼くんが私の全てだ。


翼くんの居ない人生なんて、私には考えられなかった。



明日から、私たちは二人きりで生きていく…



放課後になり帰る準備をしていると、「吉木先輩」と声をかけられた。


「吉木先輩、ちょっといいですか?」


「麗子ちゃん…」


「ここじゃあ何なんで、屋上に来ていただけますか?」