「そんなつもりじゃないけど、なんか恥ずかしくって」


「恥ずかしいって、アンタら付き合いたての中学生じゃないんだから」


「で、当の彼氏は今日は休み?」


美奈子ちゃんはため息をつき、七織ちゃんは空いた翼くんの席にチラッと視線を向けた。


「みたい、だね」


「で、どこ行ったの?」


「遊園地」


「……中学生」

「…ベタだね」


「……」


確かに中学生でも初デートでもないけど、遊園地は一度は行ってみたい場所だった。


今までは水族館とか映画館とか、そういう所も楽しかったけど遊園地はまだ行ったことがなかった。