あ、笑われちゃった。
三好さんが呆れた顔してるじゃん。
自分で「可愛い女子」宣言するなんて、どの面下げて言ってんのよ。
でも、一緒に買い物することに関しては、全く否定しないの?
ってことは、今のこの状況を楽しんでくれているってことなんだよね?
「彩夏ちゃんは、こっち持ってね」なんて、さりげなく軽い方の荷物を渡してくれたりするから。
そんな気遣いを感じる度、ニヤニヤしてきちゃう。
今の私は、絶対に顔面崩壊してるだろうなって分かっている。
スーパーからの帰り道も、変わらずいろんな話をして楽しくて。
お店以外の場所だからか、やっぱりデートしている様な気分になってしまう。
もっと一緒に居たくて、この道がずっと続けばいいとさえ思っていた。
「そうだ、買い出しに付き合ってくれたお礼にコレあげる」
三好さんが買い物袋からゴソゴソと探し、目の前に差し出されたのはアイスクリームだった。
それも棒アイス。苺チョコ味。
「甘いもの好きだよね?」
「好きだけど。私のこと、子ども扱いしてるでしょ?」
どうみても、これは子供のおつかいのご褒美って感じじゃない?
「してないって。一本しか買わなかったし、彩夏ちゃんが食べないなら俺が貰うけど」



