私は得意のオムライスを作ることにした
「あ、レタスとトマトいっぱいある… サラダも…」
「やだ」
はい?
振り返ると、少しムスッとした翔くんが立っていた
あら、イケメンはムスッとすると可愛くなるのね
あ、そうじゃなくて
「なんで?サラダやだ?」
「やだ」
小学生かよ
やだの一点張りかよ
いや、まさかとは思うけど
「野菜嫌いとか?」
「そうだよ、だからサラダはやだ」
こいつ…
まじで小学生じゃんか
野菜嫌いって…
「ぷっ」
「はぁ?」
私は耐えきれずに吹き出した
「だって、野菜嫌いってw
翔くん、小学生みたいじゃんかw」
「うるせーよ、俺が何を食べて何を食べないかは自分で決める。野菜食べなくたって生きていける」
言い分が…
さらに幼稚…
「あはははw もう、そんな事言わないのw
ちょっとでいいから、今日は食べて!」
「なんで」
「ここ私の家だよ?私の言うこと聞けないなら今すぐ追い出すから」
ちっ
翔くんは舌打ちをしてから、わかったよと言った
舌打ちかよ…
王子様が舌打ちかよ…
顔は相変わらず王子なんだけどなぁ
